地域コミュニティ組織が担う重点機能 > 地域振興

現状と課題

 地域では、行政区の区長からなる区長会があり、この組織が地域住民の代表として、多くの場合、地域のさまざまな決定や運営に携わっています。しかし、区長の任期が短く、地域運営の継続性の点では組織上の課題があるのも事実です(図表20)。
 さらに、地域には子どもから高齢者、男性、女性といったさまざまな人がいますが、これら立場の違う人たちの意見が地域づくりに反映できているかといえば、必ずしもそう言えないところもあります。また、情報が広く伝わっていなかったり、活動が特定の人に限られたりしている現状もあります。
 地域づくりを進める上で、自分たちが暮らしている地域の魅力や課題を把握し、中長期的な視点で地域づくりの方向性を定め、それを住民みんなが共有し、参画して取り組むことが必要です。
 地域コミュニティ組織では、地域の祭りを盛り上げる、環境への取組みを進める、空き家の活用を考える、除雪や防犯の体制を整備するなど、地域住民の力を活かし、地域課題解決に向けた創意工夫に基づく取組みが期待されます。
 また、「守り」だけでなく、コミュニティビジネスや都市住民との交流など「攻め」の分野の展開も期待されます。

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地域振興で期待される取組み例

地域課題の発見・整理・解決

 地域内を実際に歩き、地域の課題を発掘し、認識の共有を図る「まちむらたんけん」などが有効です。
 「まちむらたんけん」やワークショップを通して、地域づくりのビジョンをまとめます。

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広報体制の充実

 新しい地域コミュニティの意識を醸成し、より多くの方に参画してもらうためにも広報事業は大切です。
 また、地域内だけでなく、地域の魅力や素敵な取組みを外へ向けて発信することも必要です。

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空き家情報の集約・情報発信

 中山間地域だけでなく市街地でも空き家が目立つようになってきました。そのままにしておくと景観的な問題や防犯上の問題、倒壊の危険性も発生します。空き家を地域資源ととらえて、地域外の人を呼び込むような施策も考えられます。

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地域の防犯体制の検討・整備

 地域の方々が、子どもたちの登下校を見守っています。子どもたちの安全を確保し、健やかな成長を願っています。「おはよう」「さようなら」そんな声掛けが地域のつながりを強めていきます。

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地域での除雪

 豊岡市においての冬場の除雪は大きな課題です。
 一人暮らしの高齢者宅が増えてくると隣近所で助け合うことが必要になってきます。また、地域の生活道路も、ボランティアの方が交代で除雪するなどの取組みも始まっています。

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